馬三郎25時

藤田浩貴

あの豪脚をもう一度！

　今週の木曜日の午後にショッキングなメールが入った。内容は以下の通り。

　「オースミグラスワンが昨夜腹痛になり、緊急手術を受けました。当然来週は回避。命の危険はなくなりましたが…。幸いなことに開腹はしたものの内臓にメスを入れずにすんだので競走馬としての復帰の可能性も高いということです。まずは命が助かったことに安どしています」と荒川厩舎の佐藤助手からだった。

　オースミグラスワンと佐藤助手といえば、前の安藤厩舎からの長い付き合い。筆者が荒川厩舎を担当し始めたのが１年半ほど前だが、昔から今に至るまでの紆余曲折あったエピソードを度々聞かせてもらった。先日の新潟大賞典の週でも「この馬がレースの時は今でも緊張するんだよね。今回は（川島）信二が乗るっていうのもあるけど、もし勝ったら泣いちゃうかもしれないな」と冗談まじりに話していただけに心中察して余りあるものがあった。

　メールにもあったが、命の危険はなく、競走馬として復帰できる可能性が高いというのは何より。過去にはスランプから脱した精神力の持ち主だけに復活を心待ちにしたい。もう一度ターフに戻ってきてあの豪脚を見せてくれよ、グラスワン！

（栗東想定班・藤田浩貴）

2009年05月31日