馬三郎25時

森岡健一郎

器の違う王子様

　先週の桜花賞を皮切りにクラシックが開幕。今週は中山に舞台を移して皐月賞が行われる。過去10年を振り返っても今年のメンバーはかなりのハイレベル。２歳王者ローズキングダムや４連勝中のヴィクトワールピサを筆頭に、前哨戦を完勝した関東の大将格アリゼオなど五指に余るほどのタレントがそろい、例年以上に盛り上がることは間違いないだろう。

　個人的に注目していたサンライズプリンスはスプリングＳでまさかの４着に敗退。残念ながらエントリーすることができなかったが、先週のニュージーランドＴで不利と言われる大外枠を克服して完勝した。器の違いをまざまざと見せつける勝利に、担当の橋本助手は「中山への輸送中に枠順を見てゾッとしたけど、何とか結果を出してくれた。賞金を加算できたのも大きいですね」と胸をなでおろしていた。

　この勝利で日本ダービーの出走はほぼ確実。その間に一戦挟むかどうかは、現時点では未定だが「さすがに月曜日は少し疲れが出たけど、今は持ち直して元気一杯。カイバもしっかり食べているし、このまま順調に行けばおそらく使うことになるでしょう」とのこと。ＮＨＫマイルＣへ向かう公算が高いようだ。

　「ツメの形から左回りの方が走りはスムーズ」と、広い東京コースは歓迎のクチ。まずは、マイルＣで皐月賞に出られなかったうっぷんを晴らしてもらいたい。

（栗東想定班・森岡健一郎）

2010年04月17日