馬三郎25時

武山修司

今秋もあの騎手の季節!?

　今年の蛯名騎手は非常にリズムがいい。春は牝馬２冠を制したが、夏も引き続き好調で、第２、３回新潟競馬では27勝を挙げて、夏の新潟競馬リーディングジョッキーに輝いた。昨年９月終了時には69勝だったものの、今年はすでに88勝をマークしている。

　３日には世界最高峰のレース・凱旋門賞でナカヤマフェスタに騎乗する。やや余裕残しの体で臨んだ前哨戦のフォア賞は２着。「以前より力をつけている。本番が楽しみになった」と話す。ロンシャン競馬場の重い馬場に対応できたのは大きな収穫で、レースぶりに注目したい。

　フランスから帰国する６日には、大井競馬場での交流Ｇ?・東京盃でミリオンディスクの手綱を取る。前走のクラスターＣではサマーウインドに完敗したが、「右回りと左回りでは走り方が全く違う。右回りの今回は巻き返せるはず」と言い切った。

　そして17日の秋華賞ではアパパネで牝馬３冠を狙い、翌週の菊花賞には上がり馬・ヤマニンエルブで参戦予定だ。

　騎乗馬は先約優先主義。もめ事を嫌い、常に「勝てばみんなのおかげ。負けたら自分のせい」と公言する人格者だけに『エビ派』の関係者は少なくない。今秋も有力馬がめじろ押しで、大きな仕事をやってくれるはずだ。

（美浦想定班・武山修司）

2010年10月01日