馬三郎25時

森岡健一郎

生野効果が現れた音無厩舎

　毎年のことながら関西リーディング争いで、上位に顔をのぞかせている音無厩舎。今年はＧ?勝ちこそないものの、Ｇ?１勝、Ｇ?２勝をマーク。５月下旬から先週まで一度もトップの座を明け渡すことなく、快調に白星を量産している。

　リズムがいい厩舎は明るい話題が尽きないもの。２週前には３月の阪神競馬で落馬負傷した生野騎手が調教スタンドに現れ、元気な姿を見せてくれた。落馬直後は損傷が激しく、騎手生命を絶たれる可能性もあると聞いていただけに、この回復ぶりには正直驚かされた。

　生野騎手といえば、昨年の天皇賞（秋）、マイルＣＳとＧ?を連勝したカンパニーの調教パートナーを務めたことで有名。大一番を前にした最終追いでは必ずといっていいほど彼が騎乗しており、仕上げのうまさは厩舎内でも定評がある。

　今週、追い切りに跨ったモーレツが２日の阪神競馬（６Ｒ）で勝利を収め、早くも生野効果が現れた音無厩舎。役者がそろい、再び勢いが出てきた今なら大台（５０勝）突破の可能性は十分にありそうだ。
　
（栗東想定班・森岡健一郎）

2010年10月03日