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馬三郎25時

例年とは違う小倉の馬場

 暑さとの戦いだった京都・夏の陣がようやく終わり、今週から2週遅れで恒例の小倉サマーシリーズがスタートする。今年は『小倉競馬場開場80周年』という節目の年。さまざまなイベントが予定され、開幕週から伝統の小倉記念が行われるなど、6週間の短縮バージョンながらレース番組の中身も充実している。ここまでの話からは盛況間違いなし!の開催を連想するだろうが、実情は少し違う。

 現地入りしてまず最初に驚いたのが異常な馬場状態…。例年なら、ビッシリ生えそろった緑のカーペット(芝生)が到着を歓迎してくれるのだが、今年はどう見ても根付きが悪い。春の開催後に内から張り替えを行ったとのことだが、その内めでさえも地面が見え隠れするような状態。馬場の外めに至ってはすでに最終週を迎えたような惨状なのだ。昨冬?今春にかけての異例の日程や、震災による度重なる開催延長で、酷使され続けたツケは明らか。これで開催日に雨でも降ろうものなら、たちまち極悪馬場へと変身するのは容易に想像できる。

 現地滞在馬も大半の馬が追い切りを行う水曜日の段階で、東西合わせてわずかに“62頭”と寂しい限り。活気ある調教で馬券の臭いがプンプンした昨年とは大違いだ。「本当に週末からここで競馬があるの?」と苦笑いを浮かべる厩舎関係者もいたほどで、小倉競馬の行く末に不安を覚えてやまない。

(栗東想定班・堀尾政宏)

2011年07月30日