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馬三郎25時

計り知れない可能性秘めるアドマイヤムーン

 昨年の新種牡馬はダイワメジャーとアドマイヤムーンの2強の争いと見られており、結果もその通り、この2頭がファーストシーズンサイアーランキングでワンツーを飾った。

中央のみの成績
1位ダイワメジャー  45107.3万
2位アドマイヤムーン 25512.8万
3位メイショウボーラー13190.2万

 首位ダイワメジャーと2位アドマイヤムーンの差がおよそ2億円。メイショウボーラーの健闘が光るせいもあるだろうが、この数字だけを見るとダイワメジャーの一人勝ちにも見える。だが注目して欲しいのはこれ以外の数字。

         出走回数 出走頭数 AEI(アーニングインデックス)
・ダイワメジャー   285   99  1.56
・アドマイヤムーン  116   42  2.07

 これを見るといかにアドマイヤムーンに質の高い産駒がそろっていたかがよく分かる。さらに実際の競馬だけではなく、種牡馬の世界でも社台グループの力は強大。社台SS供用以外の種牡馬で収得賞金が2億を超えたのは04年度のマイネルラヴまでさかのぼらないとおらず、25512.8万という数字もSS系が全盛になった2000年以降でトップの数字(これも社台SS繁用以外)。種牡馬自身の素質もさることながら、牧場サイドのバックアップも成績に直結するため、繁殖牝馬の質、量ともに国内最大規模の社台グループの恩恵は想像以上に大きいのだ。
 
 それらを考慮すればアドマイヤムーンの種牡馬成績は本当に素晴らしい。いまのところマイル以下の活躍馬が目立つものの、父のエンドスウィープがそうだったように配合次第では中距離での活躍馬も出てくるはず。馬券的にも単複の回収率が高く、いろんな面で注目しなければいけない種牡馬アドマイヤムーン。この先の活躍も非常に楽しみだ。

(栗東想定班・木村拓人)

2012年01月12日