馬三郎25時

“テストケース”のディープ産駒に注目！

　新馬戦が終わり、今週から未出走馬は経験馬相手のレースへ。実績馬を相手にして、素質がどれほど通用するのか、我々、競馬記者の眼力が求められる部分だが、いくら能力を秘めていても、実戦で走ってくれないのが馬。これがなかなか難しいものなのです。
　
　先週デビューしたダンシングハバナ。未勝利戦に出走し、いきなり２着と好走したが、皆さんお気づきでしたか？ディープインパクト産駒なのに、なぜか８月生まれだったということを。シャトル種牡馬として海外に渡っているわけではないのに、なぜ？と思われた方もいることでしょう。実はこれ、ノーザンファームで南半球に輸出するために種付けされたテストケースの馬だったのです。

　結局は検疫などの関係で、日本でデビューする運びとなったが、調べてみると、フサイチエアデールの異父妹、アイルラヴァゲインの半弟、フレールジャックの全弟（初戦５着）など超が付くほどの良血馬がズラリ。潜在能力はいかにも高そうで、遅生まれだからと馬鹿にするわけにはいきません。

　現在、美浦トレセンでは８月19日生まれのスミデロキャニオン（父ディープインパクト×母ダフィーナ・牡・武藤厩舎）が調整中。ケイコの動き、馬体の雰囲気ともに良好で、初戦から要チェックです！

（美浦時計班・加藤剛史）

2012年03月21日