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馬三郎25時

G?制覇は伝説の始まり

 香港で行われたクイーンエリザベス?世Cを現地で観戦してきた。結果はご存じのことだと思うが、日本の記者は自分一人だけという独占状態。そんな現地でしか得られなかった情報を紹介したい。

 まずは初のG?タイトルを手に入れたルーラーシップ。中内田技術調教師によると「到着当初は暑さと湿気にやられてグッタリしていた」そうだが、レース前々日から気温が下がり、前日に騎乗した岸本助手は「だいぶ力強さが戻り、調子はかなり上向いてきた」とジャッジ。そして本番の走りにつながった。「マスコミ用に涙を用意しておいた」と男泣きする彼の姿も印象深かった。

 鞍上のリスポリは「ゲート入りしてから今までにないぐらい緊張した」そうだ。だが、プレッシャーをモチベーションに変えて結果を出すのが一流。この日、香港での短期免許を終えた彼は、騎乗技術と人間力を磨くためフランスで騎乗するという。

 レース後は吉田勝己ノーザンF代表に声を掛けていただき、祝勝会に参加。「ノーザンF生産馬とかではなく、日本馬が勝ったことが素直にうれしい。香港で聞く君が代は本当に良かった」と喜びに浸っていた。

 祝勝会の締めは角居師の言葉。「日本を代表するこの血統で、世界のひのき舞台で結果を出すことができた。とはいえ、あくまでこれはきっかけのG?。これからもっと大きなレースを勝って、一流の種牡馬にしたい」と新たな目標を掲げた。    

(栗東想定班・安里真一)

2012年05月05日