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“ブロック制度”採用でどう変わるか
今に始まったことではないが、今夏の新潟競馬も関東本場開催にも関わらず“関西馬”に相当の勝ち鞍を持っていかれた。しかしながら、今秋からは少し様相が変わりそうな雰囲気である。
というのも、“ブロック制度”という新規定が採用されて、関西馬が関東本場へ、またその逆の関東馬が関西本場へ…の出走が大幅に制限されるからだ。まだ未勝利と古馬500万下だけでの採用だが、「フルゲートに満たない限り、逆側への出走は不可」がルールとなる。単純に考えれば「これで少しは関西旋風が収まるのか!!」と関東人は喜びそうなものだが、冷静に「そうでもないぞ!」と語る調教師もいた。
A調教師は「今春を思い出してごらん。東京競馬では出馬ラッシュになって使えないので、相当の数の未勝利馬が関西へ遠征したんだ。それができなくなるんだぞ…」。なるほど、確かに取材をしていて「駄目だから関西へ持っていくわ!」とかなりの厩舎で言われていたのだった。
また、B調教師は「まだ先になるが、来年の小倉開催はどうしたらいいのか?…と考えてしまう。そのクラスをブロックされると、小倉へ滞在させる馬が困る可能性が高い」と懸念していた。夏の小倉競馬は関東へ40馬房が割り当てられるが、確かに今年を見ても大半の厩舎が未勝利と古馬500万下の2クラスの馬たちを滞在させていた。それもそうだろう。新馬を小倉へ持っていくのはリスクが高過ぎるし、1000万下以上の馬を滞在させて、もし除外の憂き目にあえば他のレースへ逃げることはまずできない。つまり、厩舎経営者から見れば“使えず丸損”になる可能性もあるからだ。
この新制度の施行で、どんな変化が生じるのか―。注目していきたい。
(美浦想定班・玉川 祝)
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