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馬三郎25時

海外で勝つことの難しさ

 ジェンティルドンナが挑んだ先日のドバイシーマクラシック。結果はご存じの通り、前年の2着馬セントニコラスアビーにゴール前で突き放される形で完敗に終わった。JC以来のぶっつけで初の海外遠征だったことを思えば上等だろうが、それでもどれだけ強い馬であろうと海外で勝つことは容易ではないと改めて思わす今回の挑戦だった。

 その遠征に帯同していた井上助手。ジェンティルドンナが出発する1日前(3月21日)にドバイへ入り、そこからレースまでずっと調教に携わっていたが、話を聞けば調整はこちらが思っていたよりも順調にできたとのこと。「環境の変化に戸惑ってイレ込まないように、いつもより多めにメンコを持って行ってたんだけど、その必要がないくらい落ち着いていた。カイバもしっかり食べていたし、ホント順調だったよ」。昨年の秋華賞前にも一度聞いたことがあるのだが、オークスで遠征を経験したことで気持ちがどっしりしたのだと言う。その精神面での成長が今回のドバイ遠征での順調な調整につながったのだろう。むしろ太めが残らないか心配だったと言うほどだからさすがのひと言だ。

 そのジェンティルドンナは5日に日本へ帰国。三木ホースランドパークで1週間の検疫を経て、11日にノーザンFしがらきへ放牧に出された。今後の予定はまだはっきり発表されていないが、おそらく宝塚記念が有力。もし出走するとなればオルフェーヴルとの再戦に加えてゴールドシップとの対決も考えられるだけに非常に楽しみだ。海外遠征を経て、よりパワーアップした3冠牝馬の姿を見られる日を今から心待ちにしている。

(栗東厩舎班・赤木俊介)

2013年04月14日