馬三郎25時

これぞプロの姿勢

　障害本紙として予想をバッチリ的中させるため、毎週のように障害ジョッキーと話をさせていただいている。「その割に効果が上がっていないぞ」というお叱りの言葉が飛んできそうだが、あえて聞こえないフリをしておく…。

　きょうも雑談交じりで話していると、小坂ジョッキーが首を押さえて帰ってきた。「どうしたの？」と聞くと「馬から落とされました」との返事。詳細はこうだ。障害の直前で馬が急ブレーキをかけてしまい、人間だけ障害の向こうに飛ばされ、背負い投げされたような形で地面に叩きつけられてしまったのだ。

　想像するだけで痛そうだが、「まだ馬がこけなかっただけまし。そうなっていたら、馬に押しつぶされていただろうし、ひどいことになっていたと思います。僕の中ではセーフです」とのこと。完全にアウトっぽいが、本人的には不幸中の幸いなのだろう。それにしても、障害ジョッキーのタフさには驚かされる。レース中に落馬はたまにあるが、それとは比べものにならないくらい練習中の落馬は多い。それでも全く臆さずに、１頭でも多くの障害馬をつくろうと励んでいるのだ。これぞプロ。

　今週のジャンプレースは小倉に１レース、新潟に２レース予定されているが、全馬無事完走を目指して好レースを見せてほしいものである。

（栗東厩舎班・森田真司）

2013年08月01日