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馬三郎25時

新たなファンの獲得の大チャンス

 オルフェーヴルがフォワ賞を連覇し、キズナがニエル賞を制したことで、国内でも凱旋門賞制覇の期待がさらに高まってきているのを感じる。22日の阪神競馬場で見つけた2頭への応援ボードは、書く場所が無くなるくらいビッシリと熱いメッセージで埋め尽くされていた。レースまでに現地に運ぶらしいが、両陣営にとって心強い“味方”になってくれるはずだ。

 やはり、どのスポーツでも国を代表して戦うとなると、自然と応援したいという気持ちが沸いてくるもの。ましてや、世界を相手に勝つとなれば、ファンだけでなく、一気に世間の注目度を高めることもできるだろう。事実、競馬を知らない知人も「今年のオルフェーヴルはどうなん?ネットで記事見たけど、この前勝ったんでしょ」と聞いてくるなど、気になっている様子だった。

 こういうときこそ、新規ファン開拓のチャンスではないだろうか。「ネットで見たけど」というのは新聞記者としては少し悲しいが、あらゆるメディアを通じて2頭の世界挑戦を盛り上げていくべきだと思う。そういう意味で、前哨戦のニエル賞、フォワ賞の無料中継が無かったのは残念だった。無料中継をするというCMをするなど、投資をしてでも“生”で興奮を伝えてほしかった。

 手に汗を握った視聴者が、日本の競馬に興味を持つ可能性はゼロではないと思う。本番は民放が中継するようだが、大いに告知してもらって、ぜひ競馬に興味がない人もレースを楽しめる環境を整えてほしい。なでしこジャパンがW杯で優勝し、国中の注目を集めたように、日本を代表する2頭の勇姿が新たなファンの獲得につながればと願ってやまない。

(関西デイリー・大西修平)

2013年09月24日