藤田浩貴

先行策で評価がうなぎ登りの新人騎手

　先週は２勝を挙げ、早くも３勝と今年デビューした新人の中で頭ひとつ抜け出した感のある高倉稜騎手。このペースで行けば目標の50勝達成も夢ではないが、厩舎関係者やマスコミの評価もウナギ登りだ。

　松永幹厩舎の西橋助手も「テキ（調教師）は１週目の騎乗を見て気に入ったようで、次週には依頼してましたね。確かにスタートがうまいし、積極的な競馬をしているのが目につく。しかも、今まで前で競馬をしたことのない馬まで先行させているからね。最後までしっかり追っているし、３?減なのでもしかしたらと思わせますよね」と高評価。当然、乗り鞍も急増し、先週の14鞍に続き、今週は15鞍とフル回転。クチャクチャになった番組表を持ち、自分でやりくりしていたが、「依頼された馬がかぶったりして、手に負えない状態になってしまいました。これ以上は迷惑をかけられないのでお願いしました」とエージェントをつけることになった。

　そんな忙しい合間を縫って今週のお薦めを聞いたら「阪神12Ｒのドキャーレです」と即答。３勝すべてが逃げ切りで、高倉にピッタリの馬だ。減量騎手ということでマークは厳しくなるだろうが、自分の形なら相当しぶといので、ぜひ注目してもらいたい。

　また、来週からは馬に乗ることに集中できる環境が整うだけに、さらなる飛躍が期待できそうだ。

（栗東想定班・藤田浩貴）

2010年03月27日