佐野裕樹

モヤを切り裂いたディープ産駒に注目!?

　２カ月続いた新潟競馬も今週で最後となった。スタートダッシュを決めた馬券は尻つぼみになり、今では“新潟の夜”で盛り上がる後輩たちの話にイラッとする始末。最後はビシッともうけて、先輩の貫禄ってやつを見せつけるつもりだ。

　今週の注目は何といっても東西で行われる２歳ステークス。追い切りチェックに力を入れるはずが、朝一番は深いモヤに包まれて姿を確認できたのは直線だけ。調教ＶＴＲを撮るカメラマンも四苦八苦しており

　「これか！」
　「違う！」
　「どこだ？」
　「今見えた！」

　と慌ただしい撮影が行われていた。そこへ登場したのが新潟２歳Ｓにサイレントソニックを出走させる国枝師。「みんな大変だな。うちの馬が行く時は連絡もらうようにするから、声かけるよ」と師らしい取材陣への気遣い。そのおかげでカメラマン、取材記者全員がソニックの追い切りをじっくりと見ることができた。

　「動き良かっただろ？状態は文句なし。カッとすることもないし、いいレースになる」と師も力が入る。確かにモヤを切り裂いて伸びてきた末脚は強烈だった。現時点で印はシークレットだが、当然注目している一頭だ。

（美浦時計班・佐野裕樹）

2010年09月02日