玉川祝

重賞連勝は神様からのプレゼント!?

　先々週の京成杯オータムＨをファイアーフロートで、先週のエルムＳをクリールパッションで２週連続重賞制覇と波に乗る津村騎手。思い起こせば、彼の今年は試練から始まった。

　２月の東京競馬。１着でゴールする寸前に馬が影に驚き、頭から落馬するアクシデント…。頸椎を骨折する大けがだった。場所が場所だけにあと数センチずれていたら、騎手人生もどうなっていたか分からないような大事故。「頭を固定しなければならないので、しばらくは身動きひとつできない状態でしたね」と入院中の大変さを語ってくれたことがある。

　５月中旬から復帰したが、まだ首元にはボルトが入っているそうだ。普通の人間なら“次やってしまったら…”と思いがちだが、そんなことを思わせない騎乗でファンの声援に一生懸命応えている姿には、ただ感心するばかりだ。

　「競馬の神様」もそのあたりは分かっているのだろう。粋なプレゼントを贈ったものだ。

（美浦想定班・玉川　祝）

2010年09月22日