塩手智彦

“長所を伸ばす”が新開厩舎のモットー

　10月21日に開業したばかりの新開幸一厩舎が、６日に早くも初勝利を挙げました。調教師試験に合格するまでにはいろいろと苦労があっただろうし、大変な思いをしてきたと思います。その分、初勝利の喜びも格別だったことでしょう。

　記念すべき勝利をもたらしたナイトフッドについて新開師は、かなりの手応えを感じていたようです。「開業前に牧場で馬を見た時から能力は感じていたし、ダートならもっと良さが出る感触があったんだ。エンジンのかかりが遅く、砂をかぶった時の心配もあったけど、終わってみれば500下では決め手が違っていた。期待通りの勝ちっぷりを見せてくれたよ」と笑顔で振り返る。「まだまだ良くなるし、次走のシャングリラ賞（28日・東京）もいい勝負になると思う」とこの馬への期待の大きさが十分に伝わってきました。

　そして、これからの目標について「まだ開業したばかりで、転厩馬や地方から転入してきた馬が多いけど、以前の成績にとらわれずに“どうすればもっと馬が良くなるか”ということを考えて、その馬の長所を伸ばしていきたい。楽しみな馬が一杯いるし、応援してください」と意気込みを話してくれました。

　これから期待の２歳馬も続々とデビュー予定。フレッシュな新開厩舎から目が離せませんよ。

（美浦想定班・塩手智彦）

2010年11月12日