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藤田浩貴

競馬衰退を招く金融庁の判断

 一口馬主の間でチラホラとウワサになっていたので小耳には挟んでいたが、ついに『特別割引制度』が廃止されることになった。数年前の税制改革といい、今回の件といい金融庁は全くといっていいほど一口馬主の制度と役割を理解していない。

 『特別割引制度』を大まかに説明すると、未勝利や未出走で競走生活を終えたとしても募集額の40?50%は補償する(別の馬を購入する際に使えるケースが多い)というもの。それが、今回の決定で全くのゼロということになる。 走る馬を選べば問題ないと思う人もいるだろうが、素質があっても故障などで泣くケースは多く、思っている以上にデビューすること自体が難しい。天下の社台グループでさえ、募集馬の約半分は未出走、未勝利で終わってしまうのが現状だ。極論だが、何十万、何百万円も先行投資したのに『故障しました。デビューすることもなく引退です』。なんてことも十分にあり得るのだ。金融庁はそんなリスクばかりが高く恐ろしいものを、他のファンド商品と同等に扱うのだから、ナンセンスと言わざるを得ない。

 クラブ側がどういう対応を取るのかは定かではないが、現行のままでは100万円ぐらいは捨てても構わないというくらいの気持ちとお金を持っていなければ、続けていくことが困難な趣味になるだろう。低迷する売り上げや人気を支えていると言っても過言ではない一口馬主をむげにすれば、競馬界全体の衰退に拍車をかけることになる。

(栗東想定班・藤田浩貴)

2010年11月13日

著者紹介

藤田浩貴

藤田浩貴

1982年4月12日生まれ、埼玉県出身。栗東想定班。どうにか楽に金を稼げないものか暗中模索の日々を送っている。平日は証券、週末は馬券と二足のわらじで奮闘中。この仕事をしていながらも馬券の決め手は時計でも取材でもなく血統。血液型O。