西園ファンとして、香港でも期待

　マイルＣＳをエーシンフォワードで制した西園師から先週、さっそくオリジナルキャップをプレゼントされた。当週出走馬の追い切りもないため、取材陣もまばらな金曜日の栗東トレセン。それでも、納品されたとみるや即座に自ら記者席へ出向いて配るあたり、師の人柄がうかがえる。常々、師が言っているのが「聞かれれば何でも、何度でも話しますよ」。記者として、これほどありがたい人はいない。

　レース後は見て分かるほどにヒザをガクガクと震わせ、目を充血させながら記者ひとりひとりとがっちり握手をしていた。「このあと子どもと『ハリー・ポッター』を観に行く予定だったけど、それどころじゃなくなっちゃったよ」と笑わせたが、このセリフがスポーツ各紙に踊ったため、「あんなこと言わなきゃよかったね…」と苦笑い。ちなみに『ハリー・ポッター』最新作は翌月曜日に観に行き、子どもとの約束をちゃんと守ったそうだ。

　さて、エーシンフォワードは香港マイル（１２日・シャティン競馬場）に出走するため、出国検疫を経て、１日に関空から出国。無事に現地入りした。「馬は一般の貨物と同じ扱いなんだねぇ。箱に詰め込まれてさ、僕もフォワードと一緒にリフトアップされたよ。これだけでもいい経験になったね」。初の海外遠征に師は大はしゃぎだ。勝てばまた、全身で喜びを爆発させてくれるのだろう。イチ西園ファンとして好結果に期待したい。

（関西デイリー・長崎弘典）

2010年12月07日