森田真司

馬にはない虫歯との壮絶な戦いが…

　先月末のこと。いつもの晩酌を済ませていい気持ちで布団の中に入ると、突然“ズキューン”という脳天に突き刺さるような痛みが…。その時、私の記憶が鮮明によみがえった。

　「これ、ほっといたら大変なことになるよ」と、何年か前に歯医者に言われていたことを…。そこからは、地獄の痛みとの壮絶な戦いに。激闘は２時間ほど続いたかと思うが、何とかその日は引き分けに持ち込み、寝付くことができた。

　だが、安心したのもつかの間、ヤツが本当の力を発揮したのはその翌日の水曜日。いつものようにトレセンでの取材だったが、痛みで調教師と話せないどころか、歩くだけでズキズキとうずく始末。そして、取材が終わっても痛みが治まる気配はなし。きょうの対戦は、全くのワンサイドゲーム。抵抗する間もなくギブアップし、速攻で歯医者に駆け込んだのだった。

　すると、そこで衝撃の一言が…。「かなり虫歯が進行してるね。神経まで抜かないと」。その日は、私のテンションは最近ではないぐらいの低さだったことは言うまでもないだろう。

　そして、先週でようやく治療が終わったのだが、再び歯医者から恐るべき言葉を聞かされた。「他にも４本ほど小さい虫歯があるから、来週からも来てください」と、またもや地獄に突き落とされたてしまった。今は今週から行くかどうか、悩んでいるところである。

　ちなみに、馬は虫歯がないらしい。理由は草や野菜しか食べないから。何ともうらやましい話だが、肉食主義の私にとっては無理な話のようだ。

（栗東想定班・森田真司）

2010年12月15日