森田真司

調教師試験２年目での快挙

　９日に、平成23年度の新規調教師試験合格者が発表された。美浦と栗東で７人が難関をクリアして免許を手にしたわけだが、その中に以前から知っているなじみの名前があった。宮本厩舎の今野貞一調教助手だ。昭和52年生まれで33歳という若さなのである。

　ただ、これで驚くのはまだ早い。調教師試験を受けたのは何と昨年が初めて（しかも、１次の筆記試験は合格！）。つまり、２年目で合格という快挙を成し遂げたということ。これは今までに例のないことで、師匠の宮本師も「優秀な弟子を持って、鼻高々だよ」と、我がことのように自慢していた。

　しかし、当の本人はただ単に喜んでいただけではない。「（２年目での合格は）これから調教師試験を目指す人たちに“頑張れば受かるんだ”という大きな希望を与えることができたと思う。多くの人たちが調教師試験の勉強をしてくれれば、引いてはトレセン全体の底上げになるし、競馬そのものが盛り上がってくるはず」と、目頭が熱くなるような素晴らしいコメントをいただいた。

　今野厩舎の開業が今から待ち遠しい限り。ただ、悩みが一つ発生する。彼の呼び方だ。やはり「先生」と呼ぶべきか？。今まで「今野くん」と呼んでいただけに、少し気恥ずかしいが…うーん。

（栗東想定班・森田真司）　　

2010年12月25日