城谷豪

雪害から逃れて小倉出張へ

　ここ数年は暖冬が続いていたおかげで雪の影響も少なかったが、年末の天気予報で「今年は平年並の寒さでしょう」といった途端に、積雪に悩まされる日が続くとは、恐ろしや滋賀県である。

　大みそかは休みだったおかげで雪の被害は受けなかったが、ツキに見放された他社の記者は、高速に乗った途端に通行止めとなりＳＡで８時間ほど足止めを食らったなんて話も聞こえてきた。

　年が明けての７日には早くも次の寒波が襲い、コース閉鎖に加え、調教時間が延長と散々な目に。これで終わりかと思いきや、10日はコースを見渡せば標識もおぼろげにしか見えないほどの吹雪で、最悪とも言える条件下で調教がスタート。１頭１頭双眼鏡で追いながら採時せねばならない状況では、少量をさばくのだけで精一杯で、普段の倍以上に疲労感を覚えたことは言うまでもない。

　その後も雪の勢いは衰えることを知らず、調教時間の後半に調教を予定していた加藤敬厩舎の奥厩務員もスタンドに上がって来るなり「こりゃアカン。馬場入りも厳しいやろ」と泣きのひと言が入っていた。それでも降雪が弱まった隙にしっかりと調教を消化したあたりは、さすがプロといったところか。

　苦難続きの正月開催は無事完了したが、この状況下が３月まで続くかと思うと寒気がする。ただ筆者は今週から小倉へ出張の身。残った時計班の諸君よ、頼むぞ…。

（栗東時計班・城谷　豪）

2011年01月15日