栫悠太（かこい・ゆうた）

改めて感じた競馬の力

　ありきたりな言い回しではあるが、暗いニュースの多い今の日本にあって、久しぶりに心躍る明るい話題がもたらされた。もちろん、ヴィクトワールピサのドバイ・ワールドＣ優勝のことである。しかも、トランセンドとのワンツー！シーキングザパールのモーリス・ド・ギース賞制覇に始まり、近年の日本馬の海外での活躍は目覚ましいものがあったが、その中でも最大の快挙であることは間違いないだろう。

　そして、高松宮記念は震災の被害があった関東馬が３着以内を独占。いまだ東日本での競馬再開にメドがたっていない状況だが、関東の関係者を勇気づける一戦だったと思う。

　開催については賛否両論があったが、やはり競馬、ひいてはスポーツの持つ力というのは計り知れない。競馬マスコミの末端にいる若輩者ではあるが、こんな時だからこそ、さまざまな人に喜びを与えられるようなものを作っていきたいと改めて感じた週末だった。

（編集部・栫悠太）

2011年03月28日