安藤浩貴

今年も岩手競馬を応援します

　３月11日に起こった東日本大震災。当時、岩手競馬は冬季休催中で、１週間後の３月19日の開催に向けて順調に調整が進んでいたさなかの出来事でした。震災の影響で３月19日からの開催はもちろん、４月２日からの23年度の開幕、水沢競馬も中止になりました。

　関係者の努力もあり、14日にようやく本年度の開催が盛岡で開幕。友人の調教師に早速電話をすると「開催できて本当に良かった。ただ、喜んでばかりはいられないよ」と複雑な心境の様子。聞くところによれば、震災の被害が大きかった水沢の開催はなく、盛岡のみ。しかも雪が積もる盛岡では12月５日以降の開催は不可能で、開催予定の75％しか消化できません。

　もう一つの問題が、開幕が延びたことによる競走馬の他地区への移籍問題。友人も震災前には20馬房全部が決まっていましたが、14馬房しか埋まっていない現状です。「戻ってきてもらうには、移籍先以上の魅力ある条件がないとなぁ。それでもファンは待ってくれていたんだから、暗いことばかりも言ってられない。東北のためにもがんばらないと」と持ち前の明るさも見せていました。そして、最後は「今年こそは２歳馬を連れて安藤のところ（中央）に行くからな」といういつものセリフ。今年も岩手を応援し、そして今年こそ待っています。

（栗東時計班・安藤浩貴）

2011年05月21日