コンパクトなのが函館の良さ

　現在、出張で函館競馬場に来ている。07年以来実に４年ぶりの長期滞在。ただ、この時は馬インフルエンザが発生し、到着早々から大波乱の展開となってしまった。今回こそは無事に終わってほしいものだ。

　我が家のある関東地方は、日中40度近くまで気温が上がる時もあるようだが、こちらは打って変わって寒さに悩まされている。特に朝の７?８時あたりが耐えどころで、風が強く吹こうものなら、ダウンジャケットを羽織っても凍えるような状況になる。ストーブがないので暖房も使用できないため、体感的には美浦トレセンの真冬と遜色ないほどだ。

　それでも記者席から見える景色は相変わらず美しく、展開される競馬も実にスリリング。この開催の開幕レースで、名手・武豊が向正面でまくっていった姿には久々にしびれた。

　道中は超スローペースで流れ、あげくにはインに殺到して大渋滞…。直線が無駄に長い競馬場で頻繁に起こる、退屈極まりないレースに飽き飽きしていた筆者にとって、函館は競馬本来の面白さと、躍動感を改めて再認識させてもらう場となっている。

　今後どんなに月日が流れても、コンパクトで、アットホームな魅力満載の競馬場であり続けてもらいたい。そう切に願ってやまない。

（美浦時計班・森元要輔）

2011年07月01日