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本当の強さを感じた2頭
先週の日曜日に宝塚記念、そして今週の水曜日には帝王賞が行われた。どちらも上半期を締めくくるにふさわしいレースであった。
宝塚記念はアーネストリーが初のG?制覇。緩みない流れを正攻法の競馬で堂々と押し切った同馬の力は本物。佐藤哲&佐々木厩舎のコンビということで、先輩タップダンスシチーとダブらせて見るのもまた競馬の楽しみだ。今年の凱旋門賞挑戦は残念ながら見送られたが、来年の挑戦には含みを持たせているので、ぜひとも期待したい。
一方の帝王賞はフリオーソやトランセンドの不在でメンバー層は薄かったが、スマートファルコンの走りには、それを補って余りある価値があった。昨秋以降はさらにすごみを増しており、逃げて最速上がりをマークし後続を突き放す、ワンサイドゲームのレースぶり。こちらは陣営から来年のドバイを最終目標としてローテーションを組むことが発表された。年末には、武豊騎手の中央G?連続年制覇がかかるJCダートに出走してくるだろうし、いろいろな意味で目が離せない。
くしくも2頭とも6歳馬で今が円熟期と言える。馬本意で育ててきたことや、伸びしろを阻害しないレース選択が大成した要因だろう。また、自分で競馬がつくれるという点も似ている。馬券を買う立場からしても、負けても納得ができるし、やはりこういうスタイルこそが競馬の基本なのだと改めて思った。
(栗東想定班・藤田浩貴)
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