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親分も放任主義の腕利き助手
ナムラクレセントが今年の阪神大賞典を制し、春の天皇賞でも見せ場十分の3着に粘ったことは、皆さんの記憶にも新しいはず。いまや、中長距離路線には欠かせない存在となっている。そのナムラクレセントをここまでの大物に育て上げたのが房野陽介助手だ。
彼がトレセンに入ったころからの付き合いなのだが、いつ話を聞いても「勝てます」とか「何の心配もないです」など、とにかくビッグマウス。今まで弱気なコメントは聞いたことがないくらいだ。だが、そこまで言い切れるのは、こん身の仕上げをしたからこそ、自分の腕に自信を持っているからこそである。
それは、親分の福島師も認めるところで「あいつは房野流だから。好きなようにやらせている」と、細かい指示は与えずにまさかの放任主義。“いいんですか?”と師に聞いたことがあるが「結果が出ているから」との答えが返ってきた。確かに、彼の手がけた馬の勝率や連対率は素晴らしく、房野馬(うま)を単複1000円ずつ買っていれば間違いなくもうかっているはずだ。
今週は、その房野馬が出走する予定で、しかも、土曜のユメイッポと、日曜のナムラカメーリアの2頭。ともに、自信満々のコメントだったのは言うまでもないだろう。「一から作り直した」らしく、どんな競馬を見せてくれるか楽しみだ。
(栗東想定班・森田真司)
2011年07月20日
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