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日本馬4頭に託される期待
8月を迎え、夏競馬が真っ盛り。一方、早くも秋の大舞台へ向けて始動する面々もいる。ヴィクトワールピサ、ヒルノダムール、ナカヤマフェスタ、ナカヤマナイトが3日に検疫厩舎へ入る。10日には成田空港を出国し凱旋門賞への第一歩を踏み出す。今年のメンバーなら“悲願”達成も―。期待を抱く競馬ファンは多いことだろう。
ファンのみならず、生産界にとっても重要な一戦になるのではと思う。7月に行われたセレクトセールでは、海外バイヤーの積極的な購買が展開された。理由のひとつとして、ヴィクトワールピサのドバイワールドC制覇があると推測される。日本の血統レベルが世界トップ級に達したことを証明したことで、海外バイヤーの真剣度が増したのだろう。
今の種牡馬界はサンデーサイレンス系が飽和状態。よって社台ファームは欧米から次々と繁殖牝馬を購入している。「向こうのG?級の繁殖も増えてきた。今後を楽しみに」と話したのは吉田照哉氏。それはそれで素晴らしいこと。だが結局のところ、日本が一方的に海外へ金を落としている状況とも言える。生産界の発展には、海外から金を流入してもらうことが重要だ。
ドバイワールドCに続き、凱旋門賞制覇も成し遂げれば、それこそ諸外国が日本馬を見る目はさらに大きく変わってくるだろう。日本の種牡馬導入や、セリに出された1歳馬の購買が進むことは間違いない。あらゆる意味で、4頭の精鋭に託された期待は大きい。
(関東デイリー・豊島俊介)
2011年08月02日
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