ばんえい競馬「中高年の星」

　ばんえい競馬のゴールデンバージという馬をご存知でしょうか？昨年14歳で再デビューを果たし、復帰初戦で見事勝利。「中高年の星」「リストラの星」と名付けられたあの馬です。15歳になった今年も２連勝を飾るなど相変わらず中高年の星は頑張っていますが、99年のデビューから08年の引退まで、なかなかのドラマがありました

　父が１億円馬（収得賞金）のマルゼンバージ。母父にばんえい競馬初の１億円馬キンタロウの後継馬として期待されたキンタイコーを持つ良血馬。デビュー後はまずまずの成績を残したものの、レースを重ねるごとに障害で右にクルクル回る悪癖が表面化。失格や制裁を受けるようになり、競走馬失格の烙印（らくいん）を押されてしまいました。しかし、同馬の潜在能力に期待したのが、２人目の調教師となる平田師と大河原騎手。２人が一から丹念に競馬を教えていった成果が実り、経緯を知っている関係者から「奇跡の復活」と称される復活を遂げました。

　それが６歳。その後は順調に使われ、12歳まで現役生活を送りました。引退後は草競馬で頑張りましたが、スピードタイプの同馬には力持ちを競う草競馬は向かず、ひと息の成績。売られてしまうところを、ばんえい競馬の現状を考えると十分にやれると山田勇作師が判断。再登録して、現在に至るそうです。今年の札幌は久しぶりの本紙予想。43歳…がんばらないと。

（栗東時計班・安藤浩貴）

2011年08月06日