冷静さを失わないことが大切

　８月８日にパチスロ機・ミリオンゴッド?神々の系譜?が各ホールに設置され、マイブームになっている。先日、８１９２分の１のＰＧＣ（プレミアムゴッドゲーム）を引き当て感激したものの、爆発力がいまひとつで物足りない。５号機（コインの増減を穏やかにする）だから仕方ないが、９年前に多くのファンをとりこにした４号機を知っているだけに、そう思ってしまう。

　ミリオンゴッドは０２年７月に登場。１０００円で２０ゲーム前後しか回らないものの、連チャン性が高く、１日に５００００枚（等価交換で１００万円）オーバーを記録した厩舎関係者もいたほどのハイリスク、ハイリターンの超爆裂機だった。０３年秋には「大幅に射幸心をあおる機種」として撤去され、稼働寿命は短命に終わってしまったが、朝の調教が終わると皆がこぞってホールに向かって行った。

　当時、リーディング上位のＡ騎手が「メチャクチャやられた。無駄遣いするなってうちの嫁さんに初めて怒られたよ」とボヤいていたのをよく覚えている。Ｂ騎手などは情報会社に４０万円を振り込み「ゴッド攻略法」を買ったが、指示通り打っても、全く当たらず、３度目の苦情の電話で「お客さまの担当者は本日付けで退社いたしました」と言われてマジ切れ。「本当に攻略法があるなら、他人に教えて４０万円もらうより、自分で打って１００万円回収するでしょ」と周囲に諭されていた。

　ＡもＢも冷静な騎乗をする腕達者なジョッキーだったが、「大幅に射幸心をあおる機種」に「大幅に射幸心をあおられた騎手」にされてしまった。すべてのギャンブルをする時、「自分を失わず、冷静さがなくなったら負ける」と心掛けることが大切だ。

（美浦想定班・武山修司）

2011年09月11日