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思いがけないところから名騎手の話

 先日の9月11日は、米同時多発テロから10年目だった。ちょうどその日は、吉永正人・元調教師の命日でもある。2006年だから、あれからもう5年。早いものである。

 矢野照正師は故人の2年後輩で、同じ東京競馬場所属だった。何かと面倒見の良かった吉永さんは鹿児島県出身。矢野照先生は宮崎県出身という“隣組”ということもあって、仲が良かったのだと普通に思っていた。

 ところが矢野照先生が言うには「吉永さんの後輩の中神輝一郎君と、オレが同期だったんだ。それで中神をよくかわいがっていた吉永さんに、目をかけてもらったんだ」という。吉永、中神氏は騎手時代、厳格な松山吉三郎師のもとで修業していた。その中神騎手は若いファンになじみがないが、1967年のハマテッソ号でブラジルに遠征。サンパウロ賞11着のあと、帰国をせず現地に残っていた。

 7月31日の小倉記念の日、小倉競馬場に出向いていた中神氏。矢野照先生は「テレビ電話で話したけど、爺さんになっていたね。いいこともあったんだろうけど、晩年は苦労したんだな」としみじみ話していた。「でも面影があった。嬉しいもんだよ」と自分を忘れて、懐かしんでいた。思いがけず“9・11”からちょっといい話が聞けた。

(美浦時計班・鶴谷義雄)

2011年09月15日