ビッグタイトルを狙える上がり馬

　開業４年目以降、毎年30勝前後の活躍をみせている石坂厩舎。数々のビッグタイトルを制し、すっかり一流厩舎の仲間入りを果たしたが、今年の活躍ぶりはすさまじい。

　Ｇ?勝ちこそないものの、クレスコグランドで厩舎初のダービー出走を果たすと、夏にはイタリアンレッドが七夕賞と小倉記念を連勝し、サマー2000シリーズのチャンピオンに。さらにはエピセアロームで小倉２歳を勝ち、初の小倉リーディングトレーナーの座に輝くなど、その勢いはとどまるところを知らない。19日終了時点で早くも28勝。残りの期間から逆算すると記録更新（04年の36勝）はほぼ間違いないだろう。

　そんな石坂厩舎のなかで最も注目しているのは、目下３連勝中のエクスペディション。骨折によりデビューは遅れたが、今後が非常に楽しみな素質馬だ。

　アロンダイトを手掛けた和田助手が担当しているが、会話の中からこの馬への期待の大きさがヒシヒシと伝わってくる。「デビュー当初から能力を感じていた馬だけど、本当に良くなるのはまだ先だと思っていたんだ。それが思っていた以上に早く勝ってくれたし、予想以上に成長してくれている。とにかくこのまま無事に行ってくれることだけを願っているよ」と、笑顔で話していた。

　注目の復帰戦は12月の中日新聞杯。どういう走りを見せてくれるのか、今から楽しみで仕方ない。

（栗東想定班・赤木俊介）

2011年09月24日