師の悲願へ…兄のような好レースを

　今週の土曜日には京都競馬場でデイリー杯２歳Ｓが行われる。社杯ということでおのずと取材の方にも熱が入る？が、我が担当厩舎からは橋口厩舎のクラレントが出走を予定している。２年前の同レースを制したリディルを異父兄に持ち、デビュー前から師の期待が大きかった馬だ。「兄の方は馬っ気がひどくて初戦は競馬にならなかったけど、こっちは最初からしっかりと走ってくれたし、そういう点では大人。しかも勝ち方も良かったからね。その後はひと息入れて予定通りこのレースから。順調に仕上がっているよ。レースぶりや血統的な背景を見ても距離延長は問題はないし、来年のクラシックを意識している馬。重賞でも楽しみにしている」とトレーナーの口は実に滑らかだった。

　橋口師と言えば他の誰よりもダービーへのこだわりが強い事で有名で、これまで幾度となくチャレンジしてきたが、いまだ悲願は達成されていない。残りの調教師生活も数年となり、チャンスは残り少なくなってきた。来年のダービーに向けてどんな走りを見せてくれるか大いに注目したい。

（栗東想定班・赤木俊介）

2011年10月13日