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父にささげる涙のG?制覇

 5連勝でスプリンターズSを制し、スプリント界の頂点へと上り詰めたカレンチャン。審議の結果が出て確定するまでの数分間、場内のモニターには新スプリント女王と、人目もはばからずに男泣きする担当の岩本龍治助手が何度も映し出されていた。

 後日、その真意を聞いてみると「泣くつもりはなかったんだけど、スタッフがグッと胸にくるようなことを急に言うもんだから、我慢できずについ…」と照れ笑い。「この子には初めて担当馬で重賞(今春の阪神牝馬S)を勝たせてもらったからね。その半年後には、亡くなった親父がかなえられなかったG?制覇までさせてもらって、本当に頭が下がるよ」と感謝でいっぱいの様子。馬房でおいしそうにカイバを食べる彼女を見つめる姿から、その思いがひしひしと伝わってきた。

 話題に出た彼の父親は、坂口則厩舎で快速馬エイシンバーリンなどを担当し、重賞を数え切れないほど勝った腕利き厩務員さん。記者も生前には馬券で何度もお世話になった。しかし、残念ながらG?にだけは縁がなく、一昨年の暮れに病気で他界。「G?を勝つ最後の決め手は“運”だよ」と日ごろからちゃめっ気たっぷりに話していたが、息子はその“運”を見事に引き寄せたのだろう。

 そんな彼の次なる野望は、もう1頭の担当馬ロードカナロアとカレンチャンで、来年の高松宮記念ワンツーを決めることだそうだ。

(栗東想定班・堀尾政宏)

2011年10月15日