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31回目…長生きもいいものだ
早いもので今回でジャパンCも31回目を迎える。日本馬の強い馬づくりの一環として創設され、ちょうど理事長に内村良英氏が就任した年だった。
終戦直後の生まれにとって、どうも外国アレルギー気味。それでも取材に携わったが、当時は鎖国を解いた感じだった。パドック、返し馬を見ても、日本馬のホウヨウボーイ、モンテプリンスの方が、毛ヅヤはピカピカ。外国招待馬はリラックスしているのか、物静かなフットワークをしていた。そんなわけで迷わず日本馬同士の馬券を購入したもの。当時は枠連、単複だけ。当然、自信を持っていた。
逃げたのはサクラシンゲキ。日の丸特攻隊とイメージがダブり、後にJRA賞の最優秀スプリンター賞に輝いている。それほど感動させる逃げだった。しかし、結果は9着。先行したカナダのフロストキングをアメリカのメアジードーツが差し切り勝ち。2分25秒3のレコードの決着だった。秋の天皇賞1、2着馬のホウヨウボーイ、モンテプリンスは6、7着にノメされ、世界のカベを痛感。日本馬では大西騎手のゴールドスペンサーの5着が最先着となった。
当分の間、日本馬の出る幕はないと、ファンも感じたはず。あれから31年、いまではすっかり日本側が主導権を握っている。世界に挑戦することも当たり前のようになったが、先人の努力のたまものだ。長生きもいいものだと感じた。
(美浦時計班・鶴谷義雄)
2011年11月24日
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