忌中でも忘れない気遣い

　この時季になると不思議なことに不幸事が重なる。季節の変わり目で体調の維持に微妙なずれが生じるのだろう。実際に記者の父親も４年前の１２月に他界している。

　藤原辰師は先日、実兄の奥さんを亡くしたばかり。まだ５８歳の若さだったという。「これで４年続けて身内に不幸があった。来年こそは年賀状が出せると思い、自分の干支の辰だから、工夫をしようといろいろと考えている最中だった。それもなしになったよ」と力なく話していた。

　８日には古賀一隆元調教師が亡くなられた。記者が美浦にきたてのころ取材をさせてもらったが、どことなくとぼけた感じの、味のある人柄だった。長男にあたる古賀慎師とは、今でも公私にわたってお世話になっているが、どうしても焼香にうかがう都合がつかず礼を失することになってしまった。「気を遣っていただいて、どうもありがとう」と逆に古賀慎師から電話をもらうありさまだった。ご冥福をお祈りいたします。

（美浦想定班・安川時男）

2011年12月11日