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勇退後も私の“先生”で

 今月の20日をもって平井師、境征師、鈴木勝師の3人が勇退された。特に平井師には格別にお世話になったので、今回はその思い出話を書いてみたいと思う。

 初めて出会ったのは現場記者になって間もないころで、もう20年以上前のこと。当時、調教師の定年制度はなく、美浦の調教師ルームを見渡せば戦前生まれの「職人気質」の先生ばかり。当然20代の若造記者への対応は冷たく、無視されたり、質問もしていないのに「もっと勉強してから来な!」などなど。寂しい思いをしたことが多々あったものだ。

 そんな中、平井師は優しく、つまらない質問にも丁重に答えてくれ、「馬社会とは何ぞや」を叩き込んでくれた。いわば恩人である。そのうち師とは、いろいろな話をするようになったが、印象的だったのは、やはり87年度の2冠馬サクラスターオーについて…。

 リビングに飾ってある遺影には、今でも毎朝あいさつを欠かさないそうだ。当時の調教メニューをビッシリ書いたノート、87年有馬記念のレース中で負った骨折部のレントゲン写真なども大切に保存してあり、師がいかにスターオーを愛し、その死を無念にしているか…お分かりいただけるだろう。

 勇退後も美浦近くに住み隠居はされないようなので、まだまだ私の“先生”でいてもらいたい。

(美浦想定班・玉川 祝)

2011年12月23日