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数々の思い出がある本社杯のクイーンC
今週の土曜日に、本社杯クイーンCが行われる。現役記者のころは、何かと緊張したレースでもあった。当日は社のお偉方が集まり、少しでもいい思いをさせてあげたい気持ちはあったが、そうはいかないのが競馬。当日限りで口を利かなくなった先輩もいたが、大半は太っ腹でおおらかだった。
クイーンCで思い出すのは昨年の勝ち馬ホエールキャプチャを担当していた蛯名幸吉厩務員。昨年10月に引退したが、昭和45年の桜花賞馬タマミを担当していたから印象深いものがある。まだ当時は東京競馬場に厩舎があるころで、なつかしさがよみがえった。そのタマミも本社杯のクイーンCを制して、桜花賞トライアル、本番まで5連勝を飾っている。
桜花賞では若い田村騎手からベテランの関西所属の高橋成騎手に乗り代わっている。同じくその年、ダービー候補のアローエクスプレスが、若い柴田人騎手から加賀騎手に手代わり。当時、話題にもなった。ともにその悔しさは分かってはいたが、当然の成り行きでもあった。そのタマミはオークスでは距離に泣き14着だったが…。
ちょうど雪の季節で、芝からダートに変更になったこともあった。タマミも芝1600mからダートの1400mに変わったが、見事1番人気に応えている。今年はどんなドラマが生まれるのか、デイリー杯クイーンCに注目したい。
(美浦時計班・鶴谷義雄)
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