妄想が加速する季節

　２月中旬といえばあの季節。もらえるはずのないチョコレートを意識し、なぜか心が浮ついていた中学生時代。バレンタインデーにいい思い出など残ってはいないが、当時から競馬に「ときめく」のもこの時季からだった。皐月賞、日本ダービーを目指す有力３歳馬が各方面から名乗りを上げ、群雄割拠のごとき勢力図ができあがってくる。そして最高のメンバーがそろうＧ?へ…馬券を買えない身分でも、妄想好きの当方には至福のひとときの始まりだった。

　さて今年の勢力図はどうなるだろうか。まだ肝心のトライアルは始まっていないが、先週のきさらぎ賞を圧勝したワールドエース（池江厩舎）には、ただならぬ「大物感」が漂っている。父ディープインパクトとは微妙に違うが、独特の走法で抜群のバネを持っており、まだまだ能力の底が見えていない。個人的には現時点でのダービー最有力候補だと思っているだが果たして…。

　先述したとおり、まだクラシック戦線はトライアルの手前。隠れた素質馬や実績馬が東西にはたくさんいるし、勢力図もどんどん変化をしていくだろう。どんな成長を遂げ、どんなパフォーマンスを見せてくれるか。今年も楽しい想像ができそうです。

（栗東時計班・浜口和也）

2012年02月12日