1. TOP
  2. 馬三郎タイムズ
  3. コラム

重賞特集&次情報はお任せ!
馬三郎タイムズと合わせて使えば威力倍増!
今なら14日間無料で使える!→詳しくはコチラ

コラム

プロも愛用する競馬予想ソフト「競馬新聞 デイリー馬三郎」が今なら14日間無料でお試し頂けます!

無料トライアルに申し込む(購入手続きは不要です)/詳しく見る

岩手の怪物よ安らかに

 3月6日早朝、トウケイニセイが亡くなった。昨秋の当欄でも紹介しましたが、現役時代に所有していた小野寺喜久男氏が、種牡馬を引退した後、功労馬として余生を送るため、岩手県滝沢村の「馬っこパーク・いわて」に預託。自ら資金を出して面倒を見ていましたが、東日本大震災で被災し、飼育困難になる悲劇に遭いました。

 そこで立ち上がったのが、現役時に一緒に時を過ごした有志が集まって設立した「トウケイニセイ基金」。順調に資金も集まり、これからという時の悲報でした。昨秋に現地の関係者に聞いた話では「元気がない時もあったが、今は元気でのんびりと過ごしています」と聞いて安心していたのに、こんなに早くに別れの時が来るとは思ってもいませんでした。

 平成7年3月。自分が道営から岩手に移り、初めてトウケイニセイを見てから17年。脚元の不安でまともに調教もせずに出走し、あれだけの強さを見せた馬は今の今でもこの馬しか知りません。南部杯で初めて3着に敗れた時のショックは今でも覚えています。先日、調教師転身を表明した菅原勲騎手も“思い出の馬は”と聞かれ、G?馬メイセイオペラではなく「トウケイニセイ」と答えていました。脚元がまともだったらどれだけ強かったのか。きっと天国では痛いところなんてない、本当のトウケイニセイが競馬をしていることと思います。強いんだろうな。心からご冥福をお祈りいたします。

(栗東時計班・安藤浩貴)

2012年03月31日