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行動で示すプロのかがみ

 話は皐月賞の日までさかのぼる。ファン感謝イベントが終わり、関係者が引き揚げていくなか、一人、残っていたファンが差し出す色紙に向かってペンを走らせる男がいたという。数時間前「衝撃のイン突き」で日本中を驚かせたその男は、周囲の制止を振り切り、最後の一人までサインをすることをやめなかったそうだ。偶然居合わせた弥永記者によると、その時間は40分以上に及んだらしい。

 「ファンは大事ですからね」。そう言い残してにこやかに去っていった男に、周囲が尊敬のまなざしを向けたのは言うまでもない。そして神騎乗を見せられたうえに、丁寧にサインまでしてもらったファンはこう思ったはずだ。“絶対に次も競馬場に来よう”と。

 不景気が深刻な昨今、興行に苦しんでいるのは競馬だけではない。読売巨人軍は数年前からファンサービスに力を入れ出したし、浦和レッズも今季からホームゲームで勝利した後は、サポーターと選手が一体となって応援歌を歌うようになった。どの業界も、強さやクオリティーの高さだけではお客さんを呼べなくなってきているのだ。

 それだけに、大ケガから戻ってきたあの男の言動は実に頼もしく思える。内田博幸。彼はプロフェッショナルのかがみである。

(美浦時計班・森元要輔)

2012年04月27日