根本師から若手騎手へ提言

　近年、騎手の騎乗について、インターネットや雑誌のファンからの投稿などで、さまざまな意見を見るようになった。というわけで、ダービージョッキーの根本師にいろいろと聞いてみた。

　「若手騎手、特に１?３年目の減量騎手が情けないね。乗りやすい馬ばかり頼まれるわけがないのに、口向きが悪かったり、歩様がゴトゴトしていると、ビビッて乗るやつが多すぎる。技術が未熟な分、斤量の恩恵をもらっているんだから“前へ行ってナンボ”の気持ちで乗らないと。陣営から“後方から行ってほしい”といった指示でもない限り、４角がゴールくらいの気持ちで乗ってこそ、減量の恩恵が生きることを分かっていない」と出だしからトーンは高め。

　さらに「どこを走っていたのか分からないレースぶりでは、減量騎手に乗せた意味が全くないよね。俺がアンチャンのころは、新馬は鞍を着けられないような状態で厩舎に持ってこられ、一から教え込んだもの。ムチを２本持って乗ったこともあるくらい。今は牧場でブレーキングなどを覚えさせてから入厩してくるんだから、乗りやすいはずなのに。もっと若手にしっかりしてもらいたいね」と最後まで熱く語ってくれた。

　頑張れ、若手騎手！

（美浦想定班・澤田裕貴）

2012年06月13日