今夏の小倉は高倉に注目！

　夏競馬は若手にとってアピールしたい時季。中京の開幕週で高倉稜騎手（栗東・崎山）は２勝をマークした。「中京はじっくりと乗れるのがいいですね。（米子Ｓの）フラガラッハで勝利を挙げてから、流れが変わってきました」と勝負運は上向いている。

　昨夏は苦い思い出が残る。４回京都（７月２日?２４日）で２勝したが、続く４回小倉（７月３０日?９月４日）では（０・１・２・６３）と勝ち星を挙げることができなかった。「活躍したいという思いはありましたが、勝てないことで焦りが…。リズムを崩してしまいました」と振り返る。ただ、熊本出身の高倉にとって小倉は特別な場所である。「中学校のころ、競馬場に足を運んでいました。今は親や知り合いも応援に来てもらえるので楽しみにしているんですよ」と今夏は意気込んでいた。

　ＪＲＡ通算１００勝が目前に迫っているが、「特に気にしてはいません」と区切りの勝利はあくまでも通過点の様子。それ以上にまだ手にしていないタイトル奪取に意欲を燃やしていた。「重賞は勝ちたいですね。巡り合わせだと思いますが、頼まれる騎手にならないと。まずは騎乗することが大事。そこで結果を出していきたい」と常に高みを目指している。

　「いいスタートを切れたので、いかに維持できるか。コンスタントに勝っていきたいですね」。二十歳の若武者がきっと暑い夏を盛り上げてくれるはずだ。

（関西デイリー・矢野幸一）

2012年07月10日