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セレクトセールの強さを象徴するラスト
不況などどこ吹く風、セレクトセール2012は売上総額が100億円を超える大盛況に終わった。昨年から当歳より1歳の売上額が多くなっていたが、今年はその差がさらに拡大。世界のマーケットと同様に、1歳市場がより活発になってきた証しだろう。
種牡馬別で見ると、ディープインパクト産駒が予想通りの強さを見せつけた。平均価格は8000万円を超え、まるで父サンデーサイレンスの全盛期を見ているよう。しばらくこの勢いは続きそうだ。それに次ぐのはキングカメハメハだが、当歳セールで盛り上がりを見せていたのがハービンジャー産駒だ。1億3500万円で近藤英子氏が落札したケアレスウィスパーの12を筆頭に、20頭中19頭が売却。平均価格もキンカメの約2500万円を大きく上回る約4000万円と、初年度産駒としては異例とも言える高騰を見せた。
その最高価格となったケアレスウィスパーの12は、セールの数日前に急きょ上場が決まった馬。もともと最後に上場を予定していた馬が欠場してしまい、「ほかにラストを飾るのにふさわしい馬を」ということで用意されたのだ。それがこの価格になることは、この市場にそれだけの信頼がある証拠。セレクトセールという舞台の底力を、改めて感じさせる出来事だった。
(美浦想定班・木村拓人)
2012年07月20日
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