北海道のジョッキー勢力に異変あり!?

　北海道シリーズの前半戦・函館競馬が先週で終了し、今週から札幌競馬場に舞台を移す。函館リーディングには13勝を挙げた吉田隼が輝き、１勝差の２位に三浦、３位が10勝の川須と、若手が上位を独占。まだ前半を終わったばかりなので一概には言えないが、世代交代の波が来ていることは間違いないだろう。

　レース展開も、これまでは先手を取った先輩ジョッキーに気を遣っている印象で、スローの前残りが多かったが、今年はまくるシーンも多く、レースを盛り上げようとする気持ちを感じた。やはり動きのある競馬の方が面白く、ジョッキーたちにはいい意味でもっとギスギスした関係であってもらいたい。

　ジョッキーで一番大きかったニュースと言えば、凱旋門賞に挑戦するオルフェーヴルの鞍上がスミヨンに決まったことだろう。自分の周辺や厩舎関係者の中でも賛否両論が上がっているが、乗り代わりは日本人同士でも日常茶飯事だし、何も今回の件が特別なことではない。「この騎手に乗ってほしい」、「この騎手で負けるのなら仕方ない」と思わせてこそ一流のプロであり、他の騎手から奪うぐらいの技術を身につければいいのだ。

　最強馬オルフェーヴルが、まずは前哨戦のフォワ賞でどんな走りを見せるのか、楽しみでならない。

（栗東想定班・安里真一）

2012年07月21日