退厩日に神経を使う函館調教馬

　函館競馬場の滞在馬に退厩日が迫っている。札幌へ移動する馬は水曜、栗東・美浦の両トレセンへ帰る馬は木曜までに、というルールが関係者の頭を悩ませている。

　エルムＳに出走するローマンレジェンドは異例の火曜追いを行った。また、キーンランドＣ組からはダッシャーゴーゴー、テイエムオオタカなどの有力馬が水曜に追い切ったあと、同日中に札幌へ輸送。パドトロワを管理する鮫島師は「火曜と水曜、どちらに追うべきか。う?ん…」と困惑。悩んだ末に、ほかの陣営と同様に水曜追いの結論を下した。追い切り後の輸送は馬への負担が気になるところだ。函館滞在組は「１週前に一杯に追い、当週は輸送を控えているから軽めを予定」という陣営ばかり。

　トレセンへ帰る馬が水曜までに、札幌へ移動する馬は木曜までというルールなら分からないでもない。レースに使う馬よりも、トレセンへ帰厩する馬の方が追い日に神経を使う必要がないからだ。実際、そういった希望も関係者から聞かれた。

　ドリームバレンチノ陣営は金曜に札幌へ入り、早めの輸送で実戦に備えることを決断した。キーンランドＣはどういう決着になるのか。札幌滞在馬が勝つのか？それとも函館滞在馬が勝つのか？違った意味でも注目の一戦になる。

（関西デイリー・井上達也）

2012年08月21日