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小倉で熱いレースが続くことを願いたい
2日で夏競馬が終わった。空を飛ぶことが苦手な記者は例年通り、週末だけ小倉住民という生活が続いたが、残念なことに昨年通った飲食店が閉店するなど、小倉駅から少し離れた繁華街ではシャッターが閉じられる光景が目に付いた。「昔のように競馬関係者がいらっしゃることは少なくなったね」と店主の言葉には寂しさが感じられた。
以前は多くの関係者が開催を通じて滞在していたが、トレセンからの直前輸送が主流となった今では数えるほど。実際に小倉滞在の頭数は近年、06年251頭をピークに10年188頭→11年174頭→12年147頭(いずれも開催中の最高時)と減少傾向が続いている。
ある調教師は「未勝利や500万下で優先出走権(前走5着以内)があるなら滞在もいいが、そのほかは置いておくメリットがあまりない」と話す。滞在馬の多くは下級条件に属するが、強い馬づくりの一貫として、現在は前走の上位馬に出走権が与えられる。それ以外の馬はいつ出走できるのか分からない現状。そこに開催短縮となれば、調教の施設を考えても滞在の必要性がなくなっているのは仕方がない。
入場人員、売り上げの伸び悩みに、開催が短縮されるという話も耳にする。記者は京都競馬場近くの出身で、ライブ観戦でより競馬の世界にのめり込んでいったが、九州出身の競馬関係者は小倉で競馬を見て、道を志すようになったという話をよく聞く。九州地区の競馬場は01年に中津、昨年は荒尾が歴史に幕を閉じており、地方競馬で残っているのは佐賀競馬場のみ。施行側としての苦しい胸の内は分かるが、同地区での小倉競馬場の役割は大きいと思う。街の活性化のひと役、未来の競馬界のためにも、この場所で熱いレースが続くことを願うだけだ。
(関西デイリー・矢野幸一)
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