大記録を狙える石坂厩舎のラインナップ

　今年の牝馬２冠を制したジェンティルドンナが先週のローズＳで秋初戦を迎えた。結果は既にご存じの通り２番手から堂々と押し切る横綱相撲で後続を完封。史上４頭目の牝馬３冠に向けて幸先のいいスタートを切った。これには担当の日迫助手をはじめ、スタッフ全員が安堵の表情を浮かべたのは言うまでもない。

　それにしても今年の石坂厩舎はすごいのひと言だ。前述のジェンティルドンナの２冠をはじめここまで２７勝を挙げているが、この２７勝のうち実に３分の１にあたる９勝がグレードレースなのだから恐れ入る。これまでの年間最多重賞勝利数は１９９７年に藤沢和厩舎が記録した１３勝。記録更新まであと５勝が必要だが、それも不可能な数字ではない。

　来週のスプリンターズＳに出走予定のエピセアロームをはじめ、次開催の府中牝馬Ｓにはドナウブルーとクリスマスキャロルの２頭出し。さらには秋華賞のジェンティルドンナやヴァーミリアンの弟としていよいよ素質が開花したソリタリーキングなど、勝利を意識できる馬たちがスタンバイしている。

　牝馬３冠はもちろんだが、この年間重賞勝利数記録を更新できるかどうかもこれから是非注目していただきたい。　

（栗東厩舎班・赤木俊介）

2012年09月20日