調教開始時間の再考を

　「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもの。彼岸を過ぎて一気に涼しくなり、秋の気配が深まってきた。おそらく毎年思っていることだろうが、あの暑さはどこへいったのだろう。

　今週からようやく調教開始時間が６時に変更されたが、中山開催の前半２週は、夏競馬と同じ５時スタートで行われた。あたりはまだ暗く、坂路では馬の姿は確認できるものの、各馬のゼッケン番号を確認するのは至難の業。馬が記者席前を通過したときやっと判明できるのだからやっかいである。

　６時開始だと気温が上がって馬に負担がかかるというのがその理由だというが、それが事実とすると頭をかしげたくなる。調教開始が１時間遅くなっただけで、それほど気温の差に違いがあるのか。急激に寒くなったり、暑さが戻ったりするのがこの時期。来年ははっきり馬が見える時間帯にスタートしてほしいものだ。
　
　（美浦調教班・後藤孝男）

2012年09月30日