好きなことを好きなだけ…

　今月いっぱいで鹿戸明厩舎の鹿戸幸男助手が引退する。入社した当時からいろいろとお世話になっていた方だけに、本当に寂しい限り。そういえば、ずっと大腸ガンや前立腺ガンと闘ってきたし、今年の春には大きな落馬で骨折もした。最近では心臓までカテーテルを通したこともあり、もしかすると“体力の限界”では？と思っていたが、ただ単に“定年”を迎えたということらしい。少しホッとした。それにしても、もう65歳とは…。見た目はおじいさん（失礼）だが、ありえないくらい元気だったので、正直信じられない。

　もう少し現役を続けたいのでは？と思い、本人に今の気持ちを聞いてみると「馬乗りはもういい。これからは孫といっぱい遊んだり、パチンコや麻雀も好きなだけするんだ。競馬もやってみようかな」と意外にあっけらかんとしていた。ただ「馬乗りはもういい」と言うのには理由があって「正直、いつ死ぬかわからないからな。生きているうちに、好きなことを好きなだけやっておかないと」ということらしい。

　うーん、確かに一理も二理もある話だ。そうと決まれば、競馬で散々負けた後だけど、めげずにもうひと勝負といきますか。ＧＯ！マル○ン！

（栗東厩舎班・森田真司）

2012年10月21日