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他とは違う戸田厩舎の調教論

 メーンレースの追い切りをテレビや場内のターフビジョンでよく目にすると思いますが、その騎乗者は、実際レースで乗る騎手がまたがっている場合が多いことでしょう。しかし、戸田厩舎は最終追い切りに騎手が乗ることはまずない。騎手は必ず1週前だけ。JCへ出走するフェノーメノも最終追いは厩舎の助手で行われた。

 そこで、「なぜ乗せないのか?」と戸田師に聞いてみた。すると、師は「負荷のかけ方なんだよ」とあっさり答えた。師によると、負荷のかけ方は「騎手を乗せて速い時計で追い切る方法もあるけど、自分のやり方は騎手より重い騎乗者を乗せて負荷をかける方法なんだ」とのこと。確かに戸田厩舎の追い切りは速い時計ではやらない。それだけに「なるほど…」と思わせる内容であった。

 そこから師の調教論をいろいろと教えてもらったが、興味深いことが多かった。特に「プール調教はやらない」…これは「競馬は人が乗って行うものだから、人が乗らないケイコはやらない」という自論から来ているそうで、これにも「う〜ん」と納得させられてしまった。

 しかしながら、戸田厩舎の運動量は半端ではないらしい。昨年、JRAがGPSから馬の運動量を計る試みをしたそうで、戸田師はその結果データを見たそうだ。すると戸田厩舎の馬は相当の運動量を消費するであろう障害試験を受けた馬より、カロリー消費をしていて、この結果には師自身が驚いたそうだ。「ある調教師に戸田厩舎のケイコには時計理論が当てはまらないと言われたよ」と師は苦笑い。

 調教方法に正解はないだろうが、信念を持って馬を仕上げることはとても大事なことだと感じる。さて、そんな信念の下に仕上げられたフェノーメノ。JCではどんなパフォーマンスを見せてくれるだろか? 

(美浦厩舎班・玉川 祝)

2012年11月22日